ピレスロイドについて

ピレスロイドは虫にだけ有効?その効果と特徴について

私たちの身の回りには、蚊やハエ、ゴキブリ、ダニなど害虫と呼ばれる様々な虫がいます。

 

特に蚊やダニは、マラリアやジカ熱、デング熱、SFTSなど人体に重大な影響を及ぼす危険性があるため侮れません。こうした害虫の被害から身を守るために、様々な殺虫剤が開発されてきました。現在、家庭用殺虫剤として売られている商品の多くにはピレスロイドという有効成分が含まれています。

 

このピレスロイドとはどのような成分なのでしょうか。今回は、ピレスロイドの効果と特徴について紹介します。

 

ピレスロイドとは?

ピレスロイドとは、除虫菊に含まれる有効成分「ピレトリン」に似た合成化合物のことで、様々な国の殺虫剤に配合され有効成分として活用されています。

 

除虫菊は、蚊取り線香に使用されて以降、その効果の高さから栽培が盛んになりましたが、天然栽培では間に合わなくなった20世紀初頭からは、優れた性質を保ちながら安定的に生産できるよう様々な合成技術の研究が進められ、「ピレスロイド」が開発されました。

 

ピレスロイドの効果と特徴

ピレスロイドは害虫の皮膚や口を経路として体内に入り、神経に作用し麻痺させて虫などを殺します。

 

ピレスロイドの効果は、多数の世界で使用される実績や長年日本でも多くの殺虫剤に配合されてきたことから明らかですが、さらに詳しくピレスロイドの効果と特徴を見ていきましょう。

 

特徴1:速効性がある

微量でも害虫によく効いて速い効力を発揮する速攻性がピレスロイドのが特徴です。殺虫剤を直接ゴキブリやハエなどに吹きかけると、すぐに弱って動かなくなります。

 

特徴2:忌避効果がある

ピレスロイドには忌避効果と呼ばれる、虫を寄せ付けない効果があります。蚊取り線香や電池式かとりなどを使った場合、蚊を殺すだけでなく蚊が嫌がって近づいてこなくなる効果が期待できます。

 

特徴3:追い出し効果がある

フラッシングアウトと呼ばれる追い出し効果があります。例えばピレスロイド入りの殺虫剤を家具の後ろに置いておくと、ゴキブリがその場から飛び出してきて明るい所で死に至ることがあります。

 

特徴4:安全性が高い

昆虫類や両生類、爬虫類、魚類には効果を発揮しますが、人体に対しては安全性が高いという特徴があります。逆にペットとして魚類・爬虫類・昆虫を飼育している方は、ピレスロイド系の殺虫剤の使用には注意が必要です。

 

人間をはじめとした哺乳類や鳥類など恒温動物の体内ではピレスロイドは分解されて体外に排出され、中枢神経にまで到達しないと言われています。

 

しかし、体内に10〜100gもの量が一気に入ると重大な影響を及ぼすという指摘や化学性肺炎、吐き気、嘔吐、しびれ、めまい、けいれん、頭痛などを引き起こす危険性を危惧する声があります。特に幼い子どもがいる場合には気を付けて使用するようにしましょう。

 

特徴5:環境にやさしい

光や空気、熱に触れると分解しやすいという特徴があります。そのため、必要な場所で効力を発揮した後には、そのまま分解されて消滅してくれるため、家財を拭く手間が省けます。