イカリジンについて

虫除けに有効な成分イカリジンとは?特徴と安全性について

イカリジンという成分を聞いたことがありますか?

 

ジカ熱やデング熱などの感染症を媒介する蚊やダニからの防衛対策のため、虫除けスプレーを使用する人が増えています。そんな中、赤ちゃんなど幼い子どもにも使える虫よけ成分として今注目を集めているのがイカリジンという虫除け成分です。

 

一般に虫よけ成分といえばディート(DEET)ですが、ディートよりも安全性が高いということで大手メーカーもこぞってイカリジン配合の虫除けスプレーの発売に向けて研究を進めています。今回は、イカリジンについてその特徴と安全性について紹介していきます。

 

イカリジンとは?ディートとの違いは?

イカリジンとは、1980年代にドイツで開発され、アメリカやオーストラリア、ヨーロッパなど世界50カ国以上で愛用されている成分です。

 

蚊やダニは、人間から出される二酸化炭素や温度などに反応して近づきます。ディートはそれらの触覚を麻痺させて反応を鈍らせますが、イカリジンは強制的に脳に信号を出させて人間から出る二酸化炭素や温度を紛らわしてしまう作用があります。

 

ディートのように子どもへの使用制限や回数制限がなく、また合成繊維やプラスチック・塗装などを痛める心配もありません。2016年まではディートは医薬品が濃度12%、防除用医薬部外品が濃度10%、イカリジンは防除用医薬部外品濃度5%までとされていました。

 

しかし、海外ではもっと高濃度で長時間虫よけ効果を発揮する製品が多数売られていることや、デング熱やジカ熱など蚊やダニによる感染症の増加をうけて、ディートは濃度30%、イカリジンは濃度15%までと改定されました。イカリジンの効果は、医薬品医療機器総合機構によると、ディート10%とイカリジン5%が同等とのことですので、虫よけ効果はかなり高いと言えるでしょう。

 

イカリジンの弱点

イカリジンの効果が認められるのは、蚊やブヨ、アブ、マダニの4種類だけで、ディートでは虫よけ効果が認められたノミやイエダニ、トコジラミ、サシバエには効果が確認されていません。この点が、ディートと比べた時のイカリジンの弱点と言えるでしょう。

 

イカリジンの安全性

ディートには、長時間にわたり高濃度のもの使用すると皮膚炎症や神経障害の恐れがあるとして、回数制限や使用制限が付けられています。

 

しかし、医薬品医療機器総合機構によると、イカリジンは皮膚への刺激性をはじめとして安全性や副作用の報告はないとのことです。もし誤飲してしまったとしても、適切な対処をすれば後遺症もなく、重大な事態に陥ることはないと考えられているそうです。

 

日本で実際に使用され始めてからそれほど日が経っていないので、はっきりと安全性を断言することはできません。しかし、多くの世界で愛用されている実績を考えると、安全性の高さが期待できる成分です。