蚊の媒介する感染症について

知らないと怖い!蚊の媒介する感染症について

夏になるとじめじめした暑さと虫、特に蚊には嫌気がさしますよね。

 

「蚊に刺されても一時的にかゆいだけ」と甘く考えていませんか?ですが、蚊によって感染する感染症の中には、生命をおびやかすような大変な病気も存在します。

 

蚊の媒介する感染症については、夏場になると各自治体や国の関係機関からアナウンスがされているので気をつけてチェックしておく必要があります。

 

例)東京都感染症情報センター

 

今回は、日本で発生、あるいは持ち込まれる可能性のある感染症を6つご紹介します。

 

1.デング熱

デング熱は、東南アジアや南アジア、中南米、カリブ海諸国を中心に広く分布する感染症です。デングウイルスを持った蚊が人を刺すことによって感染が広がっていきます。

 

ネッタイシマカやヒトスジシマカなどが媒介蚊になり、潜伏期間の多くは3〜7日と言われています。デングウイルスを媒介する蚊が生息する地域は、熱帯地域や亜熱帯地域を中心に100か国以上あり、日本でも2014年に約70年ぶりの国内感染が報告されました。

 

デング熱の主な症状

デング熱の主な症状は、典型的には2〜15日(多くは3〜7日)の潜伏期間の後、38度〜40度の高熱、頭痛や眼窩通、筋肉痛や関節痛、発疹などがあります。

 

非致死性の熱性疾患であるデング熱がほとんどですが、まれに重症化してデング出血熱やデングショック症候群を起こすことがあります。

 

2.ジカウイルス

ジカウイルスは、中南米やあり深い地域、オセアニア太平洋諸島、アフリカの一部、タイなどに広く分布する感染症です。

 

デング熱と同様に、人から蚊へ、そして人へと感染が拡大します。ネッタイシマカやヒトスジシマカなどが媒介蚊となり、潜伏期間の多くは2〜7日と言われています。日本でもジカウイルス病の感染が確認されており、いずれも流行地域への渡航歴がありました。

 

ジカ熱の主な症状

ジカ熱の主な症状は、2〜12日(多くは2〜7日)の潜伏期間の後、軽度の発熱や頭痛、関節痛、斑丘疹、結膜炎、疲労感、倦怠感などが現れます。血小板の減少が認められることもありますが、重症化することは少ないです。

 

ジカウイルスは、ギラン・バレー症候群の原因となることがあります。また、妊婦がジカウイルスに感染することによって胎児が先天性ジカウイルス感染症を発症し、小頭症などの先天性障害を招く可能性があります。

 

3.マラリア

マラリアは、東南アジアやアフリカ、中南米に広く分布する感染症で、結核やエイズと並ぶ世界3大感染症の一つです。

 

マラリア原虫を持ったハマダラカが媒介蚊となり、人へと感染が広がります。潜伏期間は7〜40日間とかなり長いのが特徴です。WHOによると、罹患者は世界中で年間約2.2億人、死亡者が年間約66万人にのぼると言われ、日本では戦前には土着のマラリアが確認されています。

 

現在では、国内での感染によるマラリア発生はありませんが、流行地域へ渡航する場合には予防内服を行うことが大切です。

 

マラリアの主な症状

マラリアの主な症状は、発熱と貧血、そして脾腫です。

 

潜伏期間はマラリア原虫の種類によって異なり、熱帯熱マラリアで7〜14日、三日熱マラリアで12〜17日、四日熱マラリアで18〜40日、卵形マラリアで11〜18日、P.knowlesiマラリアで10〜12日間と考えられています。

 

熱発作の周期も異なり、熱帯熱マラリアでは不規則ですが、三日熱マラリアと卵形マラリアでは48時間周期、四日熱マラリアでは72時間周期、P.knowlesiマラリアでは24時間周期となっています。

 

4.日本脳炎

日本脳炎は、東アジアや東南アジア、南アジアにかけて広く分布し、日本でもかつては多くの患者がいました。

 

最近では予防接種の徹底により、患者数は著しく減少しました。日本脳炎ウイルスは、コガタアカイエカによって豚や馬、鳥類から人へと伝播し、潜伏期間は6〜16日と言われています。

 

日本脳炎の主な症状

日本脳炎の主な症状として、6〜16日の潜伏期間の後、38度を超える発熱や頭痛、悪心、嘔吐、めまいなどが現れます。

 

小さな子どもの場合には、腹痛や下痢も多く見られます。その後、意識障害やけいれん、体の麻痺などが起こることが多いです。乳幼児や高齢者が日本脳炎を発病すると、後遺症が残るケースが多く、発病した時の致死率は20〜40%と言われています。

 

ただし、感染しても発病するのは100〜1000人に1人程度で、ほとんどの人は無症状のまま終わります。

 

5.西ナイル(ウエストナイル)熱

西ナイル熱は、アフリカやヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア、アメリカなど、世界の広い地域に分布しています。

 

アカイエカやチカイエカ、ヒトスジシマカなどが媒介蚊となり、カラスや雀などの鳥の体内で増殖した西ナイルウイルスを吸血して感染蚊となります。その蚊に人が刺されることで人へと感染が拡大します。

 

西ナイル熱の主な症状

西ナイル熱は、感染しても症状が現れないことが多く、発症する人の割合は約20%です。

 

2〜6日の潜伏期間の後、39度を超える高熱や激しい頭痛、筋肉痛が起こります。半数くらいの患者では、胸や背中、腕などに発疹が現れますが、多くは1週間程度で回復します。

 

まれに高齢者などは重症化して麻痺などの後遺症が残ったり、痙攣を起こして死亡したりすることがあります。

 

6.チクングニア熱

チクングニア熱は、アフリカや南アジア、東南アジアに広く分布するチクングニアウイルスが病原体の感染症です。

 

チクングニアウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカなどに人が刺されることによって感染していきます。これまで国内での感染報告はありませんが、ヒトスジシマカは日本にも生息するので注意が必要です。

 

チクングニア熱の主な症状

チクングニア熱の主な症状は、典型的には、3〜12日(多くは3〜7日)の潜伏期間の後、発熱や発疹、関節痛が見られます。症状が軽快した後も、その後長い期間、リウマチに似た関節痛や腰痛などに悩まされることがあります。

 

虫除け対策を徹底して感染症の予防に力を入れよう!

日本は海に囲まれた地理的な優位性があるので、中々蚊を媒介とする感染症は流行りにくいですがいつどこで感染症が発生するか分からないため注意しておくことは必要です。

 

また、海外では先進国でも西ナイル熱やジカ熱が発生しており、旅行に行く際はかなり気をつけておく必要があります。虫除けスプレーなどを上手く利用して、感染症の予防や虫除け対策に力を入れましょう。